インパクト加工
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インパクト加工=
ネットシェイプ加工
素材が最終製品となるまでに、通常は何回かの加工工程を経ます。
しかし、加工法によっては一度の加工工程で最終製品に仕上げられます。このように、一度で最終製品となる形状を付与する加工法のことをネットシェイプ加工といいます。
生産のスピードアップやコスト低減の他、省資源、省エネルギーにも貢献するため、様々な業界が注目している加工です。

インパクト加工の長所・短所
インパクト加工 | 板絞り加工 | |
---|---|---|
金型費 | ・絞り部分 1面でOK | ・絞り限界費があるため、深くなればなるほど金型面積が必要。 |
工程数 | ・絞り部分 1回分のコスト | ・絞り限界比による工程数必要。 |
肉厚 | ・底厚や壁厚が任意に設定可能 ・肉厚差を設定可能 |
・肉厚は母材により決定 仕上がりは肉厚の設定が困難。 |
コーナーR形状 | ・コーナーR形状 / 内R0.5以下可能 | ・材料破れ防止のためのコーナーRが必要。(小さくするためには行程が必要) |
底部形状 | ・1回でチョボだし、刻印、変形可能 | ・肉厚が変わるものは、別加工が必要。 |
側面形状 | ・押出材のような断面形状可能(ビード、溝) | ・別加工にて加工が必要。 |
材料 | ・スラグと呼ばれるアルミ魂使用 / 加工前スラグ製作費用 ・アルミの適用材が限定される |
・板材のため、色々な材料がある。 ・在庫品がある場合が多いので、小ロットでも対応が可能。 |
大きさ | ・底面積が小さいものに限定 | ・大きさには限定されずに製作できる。 |
インパクトプレスを利用してコスト+性能を付加した例
改善前 | 改善点 | 効果 |
---|---|---|
押出材に溶接にて底をつけていた。 | 側面のビードなどは残しながら、一体成形を実現。溶接レスにした。 | コストダウン、水溶性UP、美観UP |
スポット用セルにて金具をつけていた。 | 側面のビードなどは残しながら、一体成形を実現。溶接レスにした。 | 生産性UP、コストダウン、接合強度UP |
部分的に肉厚が必要だが、板加工のため叶わず、余分に材料を使用していた。 また、切削加工を追加していた。 |
インパクトの特長を活かし、底厚と壁厚とに差を設けた。 | 材料費ダウン、加工費ダウン、単体重量ダウン |
押出や引抜きでは薄すぎてできない形状で困っていた。または、薄くしたいと考えていた。 | 大きさや形状によるが、T=0.15可能。 | 仕様用途が増加 |
製品が非常に深く板絞りでは行程多いため、金型費・加工費が合わない。 | 深さにかかわらず、絞り工程1回。 また、高速自動モードで100回/分絞ります。 |
金型費ダウン、加工費ダウン、ショックライン無し |
インパクト加工の流れ

インパクトプレスは別名、衝撃押出加工といわれています。
これは強い圧力で、アルミの塊(スラグ)を押し叩き、成型する加工法です。アルミは伸びやすい性質を持っているので、強い圧力を一度に与えると、プレスした側に粘着します。
泡立てた生クリームに指を突っ込むと、生クリームが指にまとわりつくと思いますが、あの原理を利用しています。
インパクトプレス一回で、成型加工品を作り出せます。
アルミニウムスラグをダイ(メス型)に押し付け、パンチ(オス型)により加工します。




実際の加工を見てみましょう!
四角形や異形などにも利用できます。アルミケースやキャップなどを加工しております。

ステップ1
- プレススタート!
- パンチがダイに向かって下がります。スラグはダイの穴に入れてあります。

ステップ2
- 降下途中
- パンチ降下中です。

ステップ3
- プレス終了
- (速度が速すぎてプレスの瞬間は捕らえられませんでした。)パンチの下の部分の色が変わっているのがお分かりですか?その部分が製品です。

ステップ4
- 製品完了間近
- パンチが戻る際に製品をアタリに当て、エアの吹き付けで製品を落とします。

ステップ5
- プレス終了
- 製品完成です。円筒形製品が1工程で完成します。
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TEL 072-875-7100
FAX 072-875-7102
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お気軽にご相談ください。